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激突!

激突!_d0014464_1414374.jpgスティーブン・スピルバーグ初監督作品の「激突!」。
ノロノロ運転のトラックをたった一度追い越したがために、執拗に追い回されるドライバーとトラックの「決闘」を描いた作品。
初めて観たのは30年くらい前にテレビでだったと思うんだけど、登場人物が少なくひたすらトラックとの闘いが続くだけなのに、その底知れぬ恐怖感が強烈に印象に残って今でもときどき「観たいなぁ~」と思う作品。

スピルバーグの初監督作品だと知ったのは彼が有名になったずっと後のことだけど、彼の作品だと知ったときは「ヘぇ~」と同時に「やっぱりねぇ~」という気がした。
人の記憶に残る作品を作れる才能は昔からあったんだなぁと素直に感心したもんです。



元々はテレビ用に作ったもので74分ほどの作品だったらしいけど、ヨーロッパの映画館向けに追加したシーンがあるんだそうだ。
長い貨物列車が通る踏み切りのシーンで追いついたトラックに踏み切りの中へとジワジワと押されるシーンがそれ。このシーンもかなりの見せ場だと思っていたけど追加されたシーンだとは思わなかった。

古いタイプの大きく汚い、悪人面にさえ見えるトラックをそのまま殺人者(車)に見せる撮影手法を特典映像でスピルバーグ自身が語っていたけど、うまうまとその手法にハマったネ。
本当はトラックを運転しているドライバーが殺人者となるところだけど、足と手しか映らないからだんだんトラック自体が殺人者に見えてくるからスピルバーグってやっぱりスゴイ。

ラストの断崖から殺人トラックが落ちるシーンでは恐竜の鳴き声として使う音を入れたそうだけど、殺人者としてのトラックが断末魔の声を上げるにふさわしい効果音で、その設定にも舌を巻く。

激突!_d0014464_1415810.jpg笑えるのは主人公が警察に電話するシーンで、電話ボックスのガラスにスピルバーグが映り込んでいること。(写真左、O枠内が若き日のスピルバーグ)
ほかにも1ヶ所チラっと映ってしまっているシーンがあるのだけど、興味がある方は探してみてください。
by hsoj | 2007-03-04 14:02 | Entertainment

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